学部概要

学部長からのメッセージ

Dean’s Message


「変化」が起こり続けていく世界に
「変化」に向き合うリベラルアーツを紡ぐ

 世界はいつの時代も予期不可能な変化に見舞われてきました。戦争、自然災害、技術革新など、その例は無数に存在します。人びとは、変化を受容し、変化から学び、さらなる変化を受け入れる準備をしてきました。
 創設以来、私たちの学部が名として掲げてきた「教養」とは、単なる一個の学問分野ではなく、こうした変化を受け入れる際の人間の知的胆力そのものと位置付けられるでしょう。
 埼玉大学教養学部の「教養」は、自ら問いを形成し、その問いに答えるなかで育まれます。入学後、学生は、語学、歴史学、哲学、文学、社会学、地理学、人類学、芸術論、国際関係論、地域研究などさまざまな学問を自在に学び、自らの興味関心に向き合いつつ、専修を選択します。所属専修では、縦横無尽な学びを継続すると同時に、講読、発表、討論のなかで問いを磨き上げ、それに学術的に答える卒業論文を完成させます。こうした学びを実現してくれるのは、伝統的な少人数教育だけではありません。各分野で活躍する教員の研究室と学生研究室が向かい合う学び舎も、学部一体となっての「教養」の修得を可能にしてくれます。
 私たちの学びは、外に、世界に開かれています。国境を越え、学友と語り、学びあい、喜びそして悲しみを共有できる糧となるのも「教養」であり、そうした知を育むのも私たちの大事なミッションです。専門に捕らわれない、自由な学びを奨励する教養学部の建て付けは、長期留学に適しています。そのため、私たちの学部は、世界中の大学と派遣留学の協定を結び、学生を相互に送りあってきました。また、多様な学生が学ぶキャンパスだけでなく、ダイナミックに変貌しつづける世界都市東京の中心がすぐそばにあることも私たちの強みです。
 これからも、私たちが考えもしないような「変化」が起こり続けていくことでしょう。しかし、この学び舎にはこれまでと同じように、これからも「教養」を育む若者が集い、「変化」に向き合うリベラルアーツを紡ぎ続けるのは確かです。
 埼大教養の紡ぎ手は日本中、世界中のあらゆる場所で活躍しています。  新たな紡ぎ手とお会いできるのを私たちは楽しみにしております。

埼玉大学教養学部長    宮田  伊知郎

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